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タイに事業拠点を設立するには、民商法典に基づき、現地法人(株式会社、パートナーシップ会社)を設立するか、外国人事業法(FBA:FOREIGN BUSINESS ACT)に沿って許可を得た駐在員事務所を設立するか支店等を設立する必要がある。

先ずは、タイへの投資形態。圧倒的に多い“非公開株式会社”

1. 現地法人(株式会社)

 現地法人を立ち上げるには、普通パートナーシップ(日本の合名会社)、有限パートナーシップ(合資会社)、非公開株式会社(出資者が株式引受額を限度とする有限責任会社)、公開株式会社(タイ証券取引所の上場会社)などがあるが、外国人の投資形態としては、非公開株式会社での設立が多く、約1カ月で設立できる。

 仮に、非公開株式会社での設立を前提として進出する場合は、大きく二通りに分けられる。ひとつは、日本側100%株主による独自資本による設立。もうひとつが、日本側過半数未満、タイ側(タイ法人及びタイ人)過半数以上の株主構成による設立となる。

 自国資本の保護・育成を目的に制定された外国人事業法(FBA)により、外国法人は、タイ法人に対して50%以上の出資を規制されているためである。前者の独資で設立する場合は、製造業か輸出業、BOI(タイ投資委員会)の奨励を受けるか、または商務省から外国人事業許可証(FBL:FOREIGN BUSINESS LICENSE)を取得する必要がある。

2. 駐在員事務所

 駐在員事務所は、タイでは情報収集を主な業務とし、非営利活動に制限されている。つまり、営業=商いができない形態。例えば、日本の本社が必要とする商品やサービスの手配及び、品質管理業務。本社が販売したタイ(現地)の代理店や消費者への商品に関する助言や広報活動に限られる。設立には、タイ商務省への申請が必要で、最低200万バーツ以上の事務所経費を3年以内にすべて持ち込まなくてはならない。

マンガでわかる!タイ進出入門ガイド – タイ進出基礎知識1 - 駐在員事務所の活動は
5つに限定!

 収入=売上計上(請求書発行)がないので、法人税の納税義務はない。ただし、通常の法人(株式会社)と同じように決算書を税務署に申告する必要はある。

 2017年6月9日以後開設には、「タイ国内でビジネスを行う外国法人の会計帳簿および帳簿記載必要書類の保管場所報告フォーム」を商務省に提出する。

3. 規制“3種”43業種

 タイには、自国資本の保護・育成を目的にFBAがあり、外国人ができる事業=仕事は制限されている。ここでいう外国人とは、

①タイ国籍を有していない人
②タイ国内で登記していない法人
③①または②が総資本のうち50%以上を保有する法人

を指す。ちなみに、タイ側51%、日本側49%の企業はタイ法人とみなされ、①〜③に該当しない。

 FBAの対象業種は、先ず3種に分けられる。

 第1種は、「特別な理由により外国人(法人)の参入を禁止する業種」でマスコミ(新聞、ラジオ、テレビ事業や農業)や土地取引が含まれる。

 第2種は、「国家安全保障や伝統文化・芸能、天然資源に影響を与える事業」で、武器及び戦闘車両、飛行機の製造・販売や、陸海空すべての国内運輸事業。

 第3種は、「外国人(法人)との競争力が不十分な事業」で、最も範囲が広く、多岐にわたる。

4. 外国人は土地を持てない

 タイでは、土地法によって外国人もしくは外国法人(外国人が株式の49%を超える)の土地所有を原則禁止している。

 ただし、BOI奨励企業や、タイ国工業団地公社(IEAT)認定の工業団地に立地する企業の場合は、外資比率にかかわらず土地取得が可能。

 なお、1999年5月に改正された土地法では4,000万バーツ以上の投資などの条件を満たした場合は、居住用に1ライ(1600㎡)以下の土地取得が可能。

5. 資本金はどのくらい必要?

 FBAでは、外国企業の最低資本金は200万バーツ以上。ただし、FBAで規制業種に基づく特別の認可を取得する必要のある業種の場合は、原則として最低資本金300万バーツ以上の増資を求められる。タイ法人の最低資本金規制はない。

 ちなみに、外国法人、タイ法人にかかわらず外国人1人の労働許可証(ワークパーミット)を取得するには200万バーツが必要となる。


最低資本金に関する規制

マンガでわかる!タイ進出入門ガイド – タイ進出基礎知識1 - 最低資本金に関する規制

(注)外国人事業規制業種に当てはまる業種で、外国企業(外資マジョリティ)による設立は、タイ商務省より外国人事業許可(FBL)を取得(外国人事業法第3種の規制対象業種が対象)することで、外資100%による設立が可能な場合もある。

※1 外国法人とは、外国人事業法上で定義される外国法人のことであり、 総資本の50%以上を外国資本が占めている場合や、タイ国内で登記されていない法人のことを指す。

※2 タイ法人とは、外国資本が総資本の50%未満である法人を指す



事業開始までのチャート

マンガでわかる!タイ進出入門ガイド – タイ進出基礎知識1 - 事業開始までのチャート

Point

支店と駐在員事務所はどう違う?

 ズバリ!「支店は営業活動ができる」。支店認可を受けるには、300万バーツの活動資金を持ち込む必要がある。ただし、FBAによる制限があり、許可を受ける事業は多くはない。