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Tokyo SME Support Center「最も大切なのは、タイのために何が出来るか?」 木村 正幸

「最も大切なのは、タイのために何が出来るか?」

《プロフィール》
タイ事務所・所長
木村 正幸
きむら・まさゆき
■1969年生まれ、静岡県出身。立教大学を卒業後、民間企業勤務を経て08年に東京都中小企業振興公社入社。中小企業のビジネスプラン策定支援等を経て、15年より海外販路支援を担当。18年10月よりバンコク駐在。中小企業診断士を取得。
■愛読書:物語 タイの歴史ー微笑みの国の真実
■尊敬する人物:89歳で現役工場長の父親
■趣味:テニス、ゴルフ、指パッチン
■バンコクの行きつけの店:サバイジャイガイヤーン
■愛用の鞄:JEFF BANKS
■愛車:トヨタ・ベンチュリー


2015年の事務所設立から5年が経過しました

東京都中小企業振興公社(以下、東京SME)の初の海外事務所として設立して5年が経ちました。

我々は、日系企業のタイ進出支援もさることながら、既出の日系企業へのサポートにも重点を置いています。

具体的には、中小企業の経営相談とビジネスマッチング事業が柱です。

経営相談に関しては、弁護士、会計士、現地のビジネスに詳しい専門家らによる無料相談を承っています。

マッチング事業では、弊社の職員が各社の要望を詳しくヒアリングした上で、候補となる企業を調査・支援し、最終的にマッチングまで同行するなどキメの細かい支援が特長です。

ご存じの通りタイに進出する日系中小企業の多くは、日本人駐在員1人や数人に対して何十人、何百人の現地スタッフを抱えます。

しかし、現地法人トップの多くは、日本で経営経験や、総務・経理・法務といった事務方のスペシャリストだったわけではないので、勝手がわからず戸惑うことも多いはず。

そうした中、突如異国の地で経営課題に直面するわけです。

5年の経験を経て、支援方針の変化はありますか?

タイ国内で多くの日系中小企業の相談を受け、支援を重ねるうちに見えてきたこともあります。

まず、ビジネスの基本ですが、その国や社会が抱えている課題を解決するモノやサービスであれば自ずと求められます。

また、我々のような外国人が忘れてはならないのは「タイに住まわせて頂いている」という事実。

だからこそ大切なのが、「タイが抱える課題を把握し、解決して、タイ社会に貢献する」ということです。

もちろん、東京SMEの支援対象は日本・東京の中小企業です。

しかし、私たちがお世話になっているのはタイ人であり、タイ企業であり、タイ王国。

タイの方々が、何を考え、何に悩み、何を行いたいのかを理解し、そのために日本企業が「何ができるか?」。

これを真摯に考えて、タイと日本を繋ぐことが、結果として日本・東京の中小企業の支援になるはずだと確信しています。

具体的な支援内容を教えてください

たとえば東京SMEでは、タイの基幹産業の一つである食品産業に特化した、日本企業とタイ企業のマッチング事業を行っています。

通常マッチングを行う場合は、日本企業の要望を聞いて、それに合うタイ企業を探すことが多いのですが、この事業はその逆です。

まずタイ企業を訪問し、彼らが抱えている課題をヒアリングします。

「もっと賞味期限を延ばしたい」、「フルーツを自動で均等にカットしたい」、「洗浄・殺菌の能力を高めたい」といったさまざまな声を拾っていきます。

こうしたタイ企業の課題を日本側に伝え、課題を解決できる日本企業を探し出します。

そして両者をマッチングする訳です。

この事業を始めて2年になりますが、ようやく成約数が増えてきました。

タイだけでは解決出来ない課題について、技術やノウハウを有する日本の企業を紹介する。

これこそが多くの企業が立地している東京ならではの支援スタイルかもしれません。

今後は、日タイでの解決策を応用して、ベトナムやインドネシアといった近隣諸国にも支援・サービスを提供できるのではないかと考えています。

“やりがい”の多い仕事ですね

仰る通りです。

私はタイ事務所の2代目所長としての赴任していますが、東京では日本企業の海外支援を担当してきたので、これまでの経験を現地でフルに活用できるポジションを得たと思っています。

赴任して1年半が経ちますが、とにかくあっという間です。

最近はタイの生活にも慣れ、休日は思いっきり好きなことをしています。

もともとの趣味であるテニスや、そのテニス仲間に誘われて始めたゴルフ。

今はゴルフの方が多いかもしれません。

あとは6歳の息子と遊んだり、家族で出かけたり。

タイ語はなかなか上達しませんが、とにかく話しかけるようにしています。周りは迷惑かもしれませんが(笑)折角の機会なので海外生活という貴重な経験を楽しんでいます。

東京SMEのタイ事務所はBTSアソーク駅直結の「インターチェンジ21」内にある