自動車の未来が集結 Automotive Summit 2019

Manufacturing Expo 2019

Manufacturing Expo 2019 出展企業インタビュー

自動車の未来が集結 Automotive Summit 2019

6月19〜22日、BITECで工作機械・工具・金属加工技術の展示会「Manufacturing Expo 2019」が開かれる。6月19〜20日には同展示会内で自動車業界向けの講演会「Automotive Summit 2019」を開催。講演会を主催するタイ自動車研究所のアディサック所長代理、Reed Tradex社のスティサック副会長にインタビューした。

自動車業界の現状は

【アディサック氏】タイの自動車業界は、徐々に景気回復していると思っています。2017年に195万台だった自動車生産台数が、18年には216万台に増加しました。国内販売は105万台、海外輸出は110万台ほどです。19年には生産台数が220万台になり、国内販売と輸出はそれぞれ110万台になると見込んでいます。
 足元の状況を申し上げると、今年の第1四半期(1〜4月)は71万1700台と、前年同期に比べ5.5%増えました。輸出は0.3%減りましたが、国内販売が10.5%増と大幅に伸びたことが奏功しました。世界経済の減速から、主要マーケットであるオーストラリアへの輸出が落ち込みましたが、タイ国内の需要は増加傾向にあるようです。

EVの市場規模が拡大 20年には5万の大台に

次世代型自動車も今後普及しそうです

【アディサック氏】そうですね。電気自動車(EV)の市場規模は著しく拡大し、17年は8900台だった生産台数が、18年には2万5200台になっています。今年はさらに3万6000台に増え、2020年には5万の大台に乗るとみています。
 今後、EVやハイブリッド車のような、環境に配慮した車両が台頭してくるのは間違いないでしょう。そのため、メーカーは生産シフトを進めないといけません。
 現在、タイ投資委員会(BOI)のハイブリッド車の生産認証を獲得しているメーカーは4社、プラグインハイブリッド車が4社、バッテリーEVが1社となっています。計9社で、年間50万台の生産能力があると見込んでいます。
 これらの車が普及すれば、必然的に業界の生産体制は大きく変わることになります。EVは従来の車に比べ部品を軽量化しなければならず、バッテリーやモーター、バッテリー管理システム(BMS)、ドライブコントロールユニット(DCU)、インバーター、コンバーターなどあらゆるパーツをEV仕様に変更しなければなりません。
 そこで、タイ工業規格協会(TISI)は次世代型自動車の部品を標準化し、EVやハイブリッド車の普及を促しています。ソケットやコンセントは規格化が完了しました。バッテリー充電器は現在検討中で、その他の部品についても順次進めていく方針です。
 さらに、ASEANで初となる自動車用バッテリー検査センターがチャチューンサオ県内に建設されたことで、次世代型自動車用のバッテリーの開発がこれまで以上に進むとみられます。このセンターは2020年に稼働し、バッテリーの容量や安全性の検査も行われる予定となっています。
 人材育成の面では、自動車局が設立した電気自動車産業開発のための技術改革学習機関「EV Technology & Innovation Learning Center」に期待しています。バッテリーやモーター、放熱システム、自動車用軽重材料などの最新知識やノウハウを伝授する機関で、情報はフルオープンになります。

業界ではどの程度、生産シフトが進んでいますか

【スティサック氏】タイにおける自動車部品製造の9割はエンジン車向けであり、現在、次世代型自動車への生産体制に順次転換しているところです。この流れに対応するため、メーカー各社は最新の工作機械やテクノロジーへのアンテナを強く張っています。
 その表れとして、自動車関連機械・部品の輸入が伸びていることが挙げられます。今年の第1四半期の輸入総額は前年同期比5%増の1,820億バーツとなっています。中でも輸入額が大きいのは、日本や中国、ドイツといった自動車製造において高い技術を持った国々です。タイのメーカーが最先端の工業・テクノロジーを取り入れようとする狙いが垣間見えます。

今回は46カ国から 2400ブランドが集結

今回の展示会ではどのような成果を期待していますか

【スティサック氏】【スティサック氏】「Manufacturing Expo 2019」は、46カ国からおよそ2400ブランドが集まる工業機械や技術の展覧会です。次世代型自動車の部品メーカーなど企業間の交流を促すことで、業界の発展に寄与できればと考えています。
 さらに、当社とタイ自動車研究所はスマートモビリティに対応すべく、互いに手を結び、展示会内で自動車に関するセミナー「Automotive Summit 2019」を開催します。
 開会式では、「How next generation mobility will change the Thailand Automotive Industry?(今後、次世代型自動車がタイの自動車業界にどんな影響を与えるか)」と題し、工業省事務次官のパス・ローハンチュン博士が公演する予定です。他にも、さまざまなテーマで講演会を開きます。全国から一流の経営者や技術者が集まるため、情報交換や人脈作りの良い機会になるでしょう。
 同セミナーのテーマは「ACES(Autonomous・Connected・Electric・Shared)」、つまり自動化・交流・電気自動車・情報共有です。日本や韓国、ヨーロッパ、東南アジアなどさまざまな国におけるケーススタディーを学ぶことができます。
 また、「Manufacturing Expo 2019」では業界ごとに技術や製品を紹介します。部品、プラスチック、エレクトロニクス、金型、オートメーション、コーティング、ロボット&ソリューションの7分野です。また、プラスチック、金型、オートメーション、コーティング、ロボット&ソリューションの5分野ではフォーラムを開催し、業界内の情報共有を推進してまいります。
 さらに今回、メーカーやその関連企業が材料・部品調達、販路開拓に資する展示商談会「Mfairバンコク2019 ものづくり商談会」を同時開催します。これらのイベントが業界の発展に寄与すれば幸いです。

Reed Tradex CO.,LTD.

Deputy Managing DirectorSuttisak Wilananスティサック・ヴィラナン

タイ自動車研究所

Acting PresidentAdisak Rohitasuneアディサック・ローヒタスン

業界別の4フォーラムを同時開催