【第74回】ビザとワークパーミット「企業内研修生と学生インターン」

長谷場:企業の国際化が進むにつれて「(入社して間もない)若い従業員に海外での経験を積ませたい」というニーズが増えてきています。また、学生のうちに海外で働いてみたいという人も増えてきています。

ミィ:タイには多くの日系企業が進出していますし、治安も比較的良いので、最初の海外経験を積む場所としては良いですよね。

長谷場:日本とタイの取り決めでビジネス環境小委員会という、タイのビジネス環境の向上について日本側から提案を行う場が年に1回あるんです。そこで、2017年3月に開催された委員会で、日本側から「企業内研修生と日本人学生のタイでのインターンについて、日本人従業員1人に対してタイ人4人の雇用条件を免除してもらえませんか?」という要望を出しました。

ミィ:インターンですから協力してくださいと。

長谷場:委員会が開催される前から何回も交渉したのですが、最終的にはタイ側の外務省、雇用局、イミグレーションの連名の資料で説明してくれて条件付きで可能になったんです。

ミィ:やったー!

長谷場:企業内研修性の場合、通常の申請書類に加えて「日本の派遣元企業から“Trainee”として派遣したい」、「タイ側の企業から“Trainee”として受け入れたい」というレターをもって日本にあるタイ大使館または領事館に行きます。そうするとビザ(就労:Non-Immigrant B)を出してくれることになりました。これで入国すると90日間滞在できます。

ミィ:ワークパーミットは、どうなのですか?

長谷場:はい。こちらも通常の申請書類に加えて派遣元企業からのレターがあればワークパーミットを出してくれることになりました。あとワークパーミット申請書類に“職位”を書くところがあるのですが“Trainee”として申請します。そうするとワークパーミットは最長1年まで出してもらえます。研修生の場合、ワークパーミットの延長をしてもらえないので、90日以上になる可能性があるのであれば、お金はかかりますが1年で申請したほうがいいですね。これで合法的に働けるようになります。

ミィ:あれ? ビザは90日ですけど。

長谷場:はい。そうなんです。90日以上の研修をする場合、ビザの延長手続きが必要になります。この時に通常の手続きと異なるのが「在タイ日本大使館または領事館が発行する“一時滞在の延長の要望および確認レター”」というのをイミグレーションに提出しないといけないことです。事前に在タイ日本大使館か領事館への申請が必要になりますが、これがあることで研修生のビザの延長の時にタイ人4人の雇用が求められなくなります。

ミィ:大使館がレターを出してくれるんですね。

長谷場:これでビザは90日間延長できるのですが、同じことを3回繰り返すことで最長360日研修できるようになりました。

ミィ:1年インターンできたら、いい経験になりますね。

長谷場:学生インターンの場合もほとんど同じなのですが注意点がいくつかあります。日本で取得するビザはNon-Immigrant EDというタイプになりますし、学校のカリキュラムにインターンが含まれている必要があります。ビザは就労ではなく、教育のカテゴリーですね。そして、タイで行う業務が大学で勉強している学位と関連している必要があります。

ミィ:ホテルの勉強をしている人は、ホテルでのみインターンできる、といった感じですね。

長谷場:はい、そうです。最後に1点。ワークパーミット申請時とビザの延長時の「外国人1人あたり200万バーツの資本金が必要」という条件は企業内研修性やインターンにも適用されるのでこの点には注意が必要です。

—次回に続く