【第69回】高齢化と働く世代

長谷場:少子高齢化が進むと何が問題なのか?

ミィ:BNK48のファンが減る!

長谷場:それも問題ですが・・・、まず思い浮かぶのは、高齢者を支える“働く世代”の割合が減っていく問題ではないでしょうか。

ミィ:そうですよね、それは問題です。でもタイの労働者不足は、周りの国から出稼ぎ労働者を受けて入れて解消してますよ。

長谷場:そうなんですよ。タイ人の人口は減ることが確定なのですが、島国の日本と違ってインドシナ半島の真ん中にあるタイには陸続きになっている国があります。特にミャンマー、ラオス、カンボジアはタイに比べて貧しく、働く場所も少ないことから多くの出稼ぎ労働者がタイに入ってきています。この“周辺国の労働者の受入”が高齢化率の数式では現れない、“タイ流の高齢化社会への対応策”になっています。

ミィ:一時的な労働者ということで、国民ではないので、高齢化率の人口のところにはカウントされないのですね。

長谷場:そうです。では出稼ぎ労働者は、何人くらいだと思いますか?。

ミィ:え? 10万人ぐらい?

長谷場:いえいえ、少し前まで合法、非合法を合わせた出稼ぎ労働者が300~400万人いると言われていました。

ミィ:えー! そんなにいるんですか?

長谷場:それだけの人に働いてもらっているんですよ。労働者不足を補ってくれているのはありがたい話なのですが、タイ政府は勝手に外国人労働者が入ってきて帰っていくのは困るので、何とか管理したいと考えました。そのため2018年に非合法な労働者に対して「雇用局に出頭して手続きをすれば正規の労働者と認める」という一大キャンペーンを行いました。

ミィ:いいですね。

長谷場:その結果、雇用局の統計によるとカンボジア人35万人、ミャンマー人78万人、ラオス人6万人の合計119万人が新たに登録を済ませたようです。その他にも、189万人が以前から登録された労働者だったので合計308万人が正規の手続きを経て、タイで就労しています。この出稼ぎ労働者は建設作業、農・畜産業、サービス業などに多く従事しています。

ミィ:300万人かぁ。建設現場や農場だと見かけることがないから、そんなにいるなんて思いませんでした。

長谷場:ちなみに正規の労働許可書の発給を受けている日本人が約3万5千人です。

ミィ:日本人の100倍近く! ひぇ〜、308万人って、すごい数ですね。

長谷場:前回、見てもらった人口ピラミッドで20歳から40歳ぐらいまでの人口が少ない部分はこの出稼ぎ労働者がかなり埋めていることになります。このため、すぐに日本と同じような問題が起きるかというと、周辺国と比較してタイが発展していて良い給料を払える間は、出稼ぎ労働者のお陰で大丈夫なのではないかな、と思っています。

ミィ:ところで、タイの高齢者の生活はどんな感じなんですか?

長谷場:では、次回はそのお話をしましょう。

—次回に続く