【第67回】高齢化が進むタイ

長谷場:グラフは「人口ピラミッド」と呼ばれているもので、タイの人口を年齢と性別で分けて表しています。

ミィ:え? 私にはピラミッドに見えませんよ…。

長谷場:そう、ですよね。昔はピラミッド型でした。子供が多くて、高齢者が少ないとピラミッド型になります。

ミィ:今は50歳ぐらいが一番多いですね。

長谷場:一般的に65歳以上の高齢者人口を総人口で割った数字に100をかけたものを高齢化率“aging rate”といいます。そして、この割合が7%刻みで上がるにつれて「高齢化社会(7%〜)」、「高齢社会(14%〜)」、「超高齢社会(21%〜)」の3種類の社会に分けています。英語だと、それぞれaging society、aged society、super-aged societyといいます。

ミィ:日本はどのくらいなのですか?

長谷場:日本の高齢化率は2017年の総務省の人口推計で27.7%と世界トップを走っています。一方、タイは高齢化社会と高齢社会の間にある11.4%と国連が推計しています。

ミィ:2倍以上、日本のほうが高いのですね。

長谷場:実はタイ政府は高齢者を“60歳以上”としていて高齢化率の計算式と5歳ズレているんです。これはタイの公務員の定年が60歳、企業も“定年が社内規定で決められていない場合は60歳を定年とする”とされているので、多くのサラリーマンは60歳で一度リタイアする、という前提なのかなと思います。

ミィ:60歳以上で働いている元気な方もたくさんいらっしゃいますけどね。

長谷場:タイの国家経済社会開発庁(NESDB)は17年のタイの60歳以上の人口が17.13%に達した、としていています。60歳以上が既に14%を超えていることと人口ピラミッドからも読み取れる人口構成から、タイもあと数年で65歳以上の人口が14%を超える高齢社会に入ってくると考えられます。

ミィ:日本は、私が子供のときにはすでに高齢化社会と言われていましたよ。

長谷場:日本の場合、内閣府によると1970年に高齢化社会に入り、24年後の94年に高齢社会に、さらに16年後の2010年から超高齢化社会に突入しました。一方、タイは2001年に高齢化社会に入り、もう少しで高齢社会になるので日本より速いスピードで高齢化が進む見込みです。

ミィ:でも、バンコクではそんなに高齢者が多いというイメージはありませんが。

長谷場:高齢化には地域差があります。地域別では北部の高齢化がいちばん進んでいて60歳以上の割合が21.1%になっています。なかでもプレー県は24.6%で全国トップになっています。一方、バンコクは12.5%しかありませんし、バンコクのお隣のサムットサコーン県が全国でいちばん低くて8.2%となっています。

ミィ:地方の若者が都会に出てくることで、地方の高齢化が進むと…、日本と同じですね。それにしても、どうしてこんなに高齢化が進むんですか?

長谷場:それについて、詳しくは次回!

—次回に続く