長谷場:さて、前回は「タイ人は日本料理を大好き」という話をしました。しかし、タイと日本の生活習慣で食事についての違いが大きいなと、いつも感じています。

ミィ:外食が多いですよね。

長谷場:そう、日本では自炊の習慣がありますが、タイでは外食か家の外で買ってきて食べる中食が多いですね。

ミィ:日本で毎日外食だと破産してしまいそうですよね。

長谷場:働いている人にとっては料理を作るより買ってきた方が、時間を節約できるということもあるでしょう。また、料理が得意ではない場合、自分で作るより人が作った料理の方が安くておいしいですからね。

ミィ:分業は合理的です。

長谷場:実は同じタイの中でも、この傾向には地域差があるんです。バンコクとその周辺は自炊より外食・中食が圧倒的に多いのですが、地方に行くと自炊の割合が増えてきます。

ミィ:地方都市だと、コンドミニアムではなく一軒家に住んでいる場合が多いですし、料理を売っているところが家の近くにないということもありますし・・・。それなら、自炊しますね。

長谷場:一方、バンコクは大都市なので、屋台から高級店まで色んなところで食事をできます。日本人のなかには、ランチは30〜40バーツのクイティアオ(タイ風ラーメン)を食べて、夜にはあまり意識せずに3〜4,000バーツを居酒屋などで消費している人もいると思います。

ミィ:え? 昼と夜で100倍の違い!?

長谷場:お金が無いのではなく、屋台やキャンティーン(社食)だと「安い、早い、旨い」なので好きで食べている、という人も多いでしょう。

ミィ:その選択肢の幅がタイの良さですし、日本人が住みやすいと感じる理由のひとつなんでしょうね。

長谷場:実は住宅も選択肢の幅が大きくて、家賃が月3,000バーツぐらいのところからあります。しかし、そのぐらいの値段になるとキッチンが無いケースが多いです。もう、外食と中食しか想定していない造りですね。

ミィ:家では電子レンジで食べ物を温めることができて、湯沸かし器でお湯が沸かせれば十分ということですね。

長谷場:その他にも、タイのコンドミニアムはタイ人のスタイルに合わせて進化している部分があります。基本的に入浴の習慣がないのでバスタブはありませんし、さらに玄関もない、というのが一般的ですね。このため日本と同じ広さだった場合、タイの方がかなり広く感じるんです。

ミィ:バスタブと玄関、それにキッチンが小さい分、他が広いということですね。

長谷場:日本人が住んでいるコンドミニアムに立派なキッチンやバスタブがあれば、それはタイ人のお金持ちのファミリー向けか、外国人向けの賃貸マンションと考えても間違ってはいないと思います。ただ、タイ人のお金持ちの場合、そのキッチンで料理しているのは家主ではなくて、お手伝いさんかもしれませんが。

ミィ:キッチンがあっても自分では作らないと。

長谷場:最近はタイ人も核家族化や少子化が進んで、ワンルームまたは1LDKタイプのマンションが増えています。特に、駅に近い立地で最近建てられた物件だと、30㎡ちょっとの大きさの部屋が多いですね。

ミィ:ところで、日本人がタイで家を買う場合に規制はあるのですか?

長谷場:それは次回、タイで土地やコンドミニアムを買うためのルールについて解説します。

—次回に続く