長谷場:前回まで2回にわたって説明したレムチャバン港は主にコンテナと自動車を取り扱っています。しかし、港ではそれ以外にも扱わなければならないものがあります。例えば、マプタプット港は・・・

ミィ:天然ガス! イェイ!

長谷場:そのとおりです。大切なエネルギーである石油や天然ガスも港で取り扱わなければなりません。第44回で説明しましたがマプタプット港はイースタンシーボードの開発のきっかけとなったタイ湾で発見された天然ガスを利用して工業化を推し進める目的で建設されたんですね。

ミィ:ふっふっふ、「WiSE Biz」のサイトで、しっかり復習していますからね。!

長谷場:そのマプタプット港は2016年に4.3兆バーツの天然ガスなどを取り扱いました。内訳は、天然ガスと石油が約6割、石炭が2割、化学品が1.5割、残りがその他の物質の輸送でした。エネルギーと石油化学製品専門の港とも言えますね。

ミィ:4.3兆バーツってすごいですね

長谷場:天然ガスは気体だし、石油は液体なので港の能力を表す単位は、コンテナ貨物の時のような数ではなく、重さ(トン)で表します。マプタプット港は2016年に4,300万トンを取り扱ったのですが、現状ではこれがほぼ限界なんです。

ミィ:こっちも新規開発ですか?

長谷場:マプタプット港の開発計画では新たに160ヘクタール(1000ライ)を埋め立てます。その埋立地の先に全長1.6kmを超える防波堤を整備して湾の形にします。その湾の中に2つの液体貨物ターミナルと2つのガス用のターミナルなどを建設します。今回の開発が完了すれば1,900万トンの取扱量を上乗せすることができます。タイ政府はこのために合計で111億バーツを投資するとしています。

ミィ:あれ?これまで勉強した3空港を結ぶ高速鉄道、ウタパオ空港、レムチャバン港に比べてずいぶん金額が小さいですね。

長谷場:確かに桁が一つ小さい(高速鉄道:2,000憶B、ウタパオ空港:2,000憶B、レムチャバン港:1,500憶B)のですが、この計画が小さいというより、ほかの計画が凄く大きいと思ったほうがいいかもしれないですね。だって、160ヘクタールを埋め立てるというのは神戸空港の空港島が270ヘクタールなので、その3分の2近い規模なんです。

ミィ:空港ぐらいの大きさかぁ〜。

長谷場:さて、コンテナ、自動車、石油・天然ガス以外に港で行き来するのは?

ミィ:サカナは行き来しないので…人!

長谷場:そうですね。人はコンテナに入って輸送するわけにはいかないので、ちゃんとした客船が必要になります。実はレムチャバン港でも客船を受け入れているのですが、EEC計画ではサタヒップ港をクルーズ船のための港にしようとしています。「ワールドクラスの近代的なクルーズ船」を受け入れられるようにする、ということなので楽しみですね。

ミィ:わーい、豪華客船で世界一周したーい!

長谷場:レムチャバン港、マプタプット港、サタヒップ港それぞれの役割分担が分かったかな?

ミィ:はい、RMS。BNK48グループに…!

長谷場:コラー、そんなわけ無いだろー、勉強やり直しだー!

—次回に続く