ミィ:先週は1972年に制定された外国企業規制法とそのカテゴリーAについて教えてもらいました。B、Cのカテゴリーは?

長谷場:カテゴリーBに該当した業種は「新規外国企業を認めない」、カテゴリーCは「登記局長への申請・許可を条件に外国企業が行うことを認める」とされました。

ミィ:どんな業種がカテゴリーB、Cとされたのですか?

 長谷場:例えば、カテゴリーBとされた稲作以外の農業、木材加工やセメントの製造といった一部の工業、小売業、旅行代理店といったサービス業がカテゴリーBに指定されました。また、カテゴリーCにもいろいろありますが、大きかったのは「A、Bに指定された以外のサービス業」と規定されてしまい、外国企業は全てのサービス業を自由にできなくなってしまいました。

ミィ:えー?サービス業が全部ダメになっちゃったのですか?

長谷場:そう。それまでタイは比較的外国企業に対して寛容だったのが、この反日の機運が後押しして「日本企業を含む外国企業を選別して、さらにタイでの活動を制限していこう」という政策になってしまいました。それが法律として強く出たのがこれらの法律です。

ミィ:このまえ勉強した貿易赤字の問題がこんなことになっちゃったんですね…。

長谷場:さらに「タイ人の仕事を外国人から守る」という考えで、外国人職業規制法というのを制定して「外国人が従事してはいけない仕事」というのを明示しました。店員、観光案内人、宝石のカットや、あと、あーアイド…

ミィ:え!? アイドルもダメなんですか?

長谷場:ハハハ、仕事してるじゃないですか、大丈夫ですよ。

ミィ:もぅ、びっくりさせないでくださいよ〜。

長谷場:ゴメンゴメン、全部で39種類の職種が指定されています。この時(1972年)にできた外国企業に対する規制が法律は改訂されたけれども2018年の今もかなりの部分が生き続けています。このため、一部の例外を除いて、今でもサービス業は日本資本だけの会社は作れません。いわゆる「タイ:日本=51:49」でタイ資本が過半数以上必要です。

ミィ:1970年代の貿易赤字からの反日といったことに対するタイ政府の政策が50年近くたった今に影響を与えているって凄いですね〜。

長谷場:そう。歴史は一つひとつの出来事を見ると「点」に見えるんだけど、実は1本の糸でつながっていることが多いんです。この規制も時代の影響で変化します。そのお話は、また次回!

—次回に続く

※2018年、週刊ワイズ連載「ミイ泰ビジネスを学ぶ」より
http://www.wisebk.com/