【第68回】少子化が 進むタイ

【第68回】少子化が 進むタイ

長谷場:前回、社会の高齢化を測る指標として高齢化率という割合があり「65歳以上の高齢者人口÷総人口×100」で導き出せるという話をしました。また、この数値を見るとタイはどんどん高齢化が進んでいるということでした。

ミィ:タイで最も高齢化が進んだプレー県は、60歳以上の割合が24.6%でしたね。チェンマイの近くですよね、地方の方が高齢化が早い。

長谷場:そう、日本の都道府県の高齢化率と比較すると東京の23.0%、沖縄の21.0%を除いて、この数字より低い県はないんです。しかも、日本は65歳以上の割合なので、タイでいちばん高齢化が進んだ県と、日本で最も若い県が同じぐらいということになります。

ミィ:日本の高齢化は進んでますね。それで、高齢化の原因はなんですか?

長谷場:それは医療の発達などにより平均寿命が延びていることと、子供が生まれなくなっているからです。まずは、タイの平均寿命の推移をみていきましょう。

ミィ:え? 60年前の平均寿命は50代?

長谷場:そう、年々延びてきて今では75歳です。この高齢化率を下げるためには数式からわかるように、高齢者人口を減らすか、総人口(特に高齢者を除く)を増やすしかありません。

ミィ:高齢者人口を減らすことは無理なので、現実的には子供を増やすかないですよね。

長谷場:移民を受け入れることで、高齢者以外の人口を増やす、という手段もあります。子供を増やすという考え方ですが、日本とタイの合計特殊出生率のグラフを見てください。

ミィ:日本とタイが同じになってる。

長谷場:はい。ここ数年、日本もタイもほぼ同じで1.4ちょっとの数字になっています。この合計特殊出生率は“一人の女性が出産可能とされる15歳から49歳までに産む子供の数の平均”という定義です。

ミィ:60年前は一人の女性が6人も産んでいたというのもビックリです。

長谷場:そうですね。人口を維持するには合計特殊出生率2.1が必要だとされています。

ミィ:ということは、タイの人口は減っていくということですね。

長谷場:そうなんです。子供が増えないので、高齢者の割合は減らすどころか、これからどんどん増えていってしまいます。さらに早ければ数年のうちにタイも人口減少が始まると予想されています。

ミィ:日本と似た問題が起きてきそうですね。

長谷場:少子高齢化が進むとなると、最初に思い浮かぶのは高齢者を支える“働く世代”の割合が減っていく問題ですね。ところがタイは少し日本と様子が違うなぁ、と感じています。

ミィ:あっ分かった。さっき答え言っちゃったじゃん。タイは…。

長谷場:わーわー、来週説明しまーす!

—次回に続く